3日目から conformation(ドッグショー)の始まりです。(上の写真は、パピーのクラス。パピーだけでも軽く30頭は並ぶ!)

 と、その前に、、私は Holiday Inn での VIP (Virsatility In Poodles, Inc.) annual meeting に朝の7時半から出かけて行きました。今回 PCA に来た収穫の一つが、6年ほど会員になっているこのクラブのメンバー数人と会えたことです。私がこのクラブに入るキッカケになったのは、CompuServe で会ったカリフォルニア在中の Grace がこのクラブ発足の中心人物の一人であったことです。資料その他、多くのものを送ってもらったり、電話で度々話をしたりという付きあいはあったものの、会うチャンスがなかったため今回、ようやっと実際に会えた、というわけでした。

 ミーティングの方は、クラブの運営報告、遺伝疾患のリサーチ・プログラムや、資金供与した研究機関での現状報告、今後の見通しや予定、クラブで規程している Virsatility Certificate の発行状況について、さらなる会員勧誘について、フィールド・ワークに関して、PCA オビディエンスのビデオをなんとかできないか(アジリティはビデオ会社が入ったが、オビディエンスの時はナシ)などなど。このビデオの件は私が提案しました。だって、PCA ではオフィシャルのビデオ・クルーが全てを撮影するから個人でのビデオ持ち込みは禁止、と私は事前に問い合わせた時に言われて持って行かなかったのです。ところがオビディエンスのビデオ撮りは一切なし!ないとわかっていたら持って来たのに。。おまけに会場では堂々とビデオを持ち込んで撮っている人達がいるじゃないの。正直に問い合わせて正直に PCA に従ったおかげでせっかくの映像を撮りそこねたぞ、という恨み節ですね。しばらくここに参加していたのですが、審査の方が気になるので2時間ほどで私は抜け出してショーサイトへ移動しました。

 conformation 初日はオス犬の審査です。
 前日4面に仕切られていたターフを半分にして、片側でトイとミニチュア、もう片側でスタンダードの審査でした。驚いたのがスタンダードの数の多さ。アメリカではミニが登録数としては一番多いと以前は聞いていたのですが、最近は逆転しているのではないでしょうか。スタンダードの方が体格があるし、動きの大きさもあるので審査にどうしても小型犬よりかかるというのはわかるのですが、丸一日スタンダードだけにかかるというのもビックリ。なんせ日本の展覧会では、パピーからオス、メスあわせて6、7頭も並べば多い方なんですから。そんなこともあって、これから3日間、私はこのスタンダードに張り付いていたためにトイやミニの審査は一切見ることができませんでした。

 オスのウィナーを決めるまで夕方近くまでかかり、この後が Parade of Champions and obedience/performance titile holdersと続きました。この圧倒的な数の多さと華やかさに、またまた私はビックリしたのでした。観客もよく犬を知っていて、過去のウィナーや有名犬が出てきたときの盛り上がり方もすごい。アメリカの展覧会でいいな、と思うのは、こうしたチャンピオン犬パレードや、繁殖犬、ベテランなどの審査もあること。これのおかげで過去の有名犬やウィナーを見られるのです。しかも繁殖犬の審査クラスでは子供と一緒に3頭(父犬、もしくは母犬と子供2頭)家族でまとめて見られるというのがいいのです。

VIP メンバーによるハンティング・デモ
くわえているのは、ラバーでできたダミーのアヒル
Parade of Champions & titled dogs
トイからスタンダードまで総勢90頭以上がリングを回るのは壮観
 Parade of Ch's の後、VIP のクラブで、hunting のデモがありました。これは、実は半分 VIP が PCA と AKC 動かしたことの結果です。
 AKC はドッグショーや訓練競技会の他に、猟犬種の為のハンティング・テスト(日本でいうフィールド・トライアル)や、サイト・ハウンドの為のルアー・コーシング、牧羊犬種のためのハーディング・トライアルなど、各犬種やグループの目的にあったイベントがいくつかあります。これらのイベントは、その目的故に参加できる犬種が限定されています。プードルは、もともと水鳥猟の際の回収犬という歴史があるにも関わらず、現在ではそれらの仕事に従事していないということで Non-Sporting(非鳥猟犬)というカテゴリーに分類されてしまっています。つまり、どんなに能力があり、そのためのトレーニングをされていても AKC のハンティングのイベントには参加資格が全くないのです。これはプードルの歴史と能力を考えてもおかしい、という人達が声を上げて PCA をまず動かし、別犬種登録団体 (United Kennel Club, Canadian Kennel Club)やハンティング専門の団体(North American Hunting Retroever Association)が主催するハンティング部門で実績を上げた上で、ついにスタンダード・プードルがハンティングの各イベントに参加できるまでルールを変更させてしまったのです。これはもう、やるならトコトン、というアメリカ人気質でしょうか。私も驚きました。
 この運動の真っ先に立っていたのが、まさしく VIP だったというわけ。私などは、およそフィールド・ワークには無縁だし、実感がないので本当に傍観していた方です。UKC でどこそこの誰それの犬がフィールド・タイトルを取った、PCA が認めた、AKC がルール改正に応じた、という度に Grace が興奮して報告してくれていたのですが、正直「ふ〜ん。。。」という感じで。。。 現在どうなっているかというと、3頭のスタンダード・プードルが AKC Junior Hunter のタイトルを持っています。この日、そのうちの一頭と、Grace の犬の二頭が実際のテストの一部をデモで見せました。(ダミーのアヒルのレトリーブ)私も今回、これは初めて見ました。このデモ、一応当日の PCA イベントが終わった後だったので、果たして show peopleが圧倒的という中でどれほど興味をもたれるのか、と思っていました。けれど、周囲の反応が結構いいものでした。やはりプードルの能力はスゴイ。
Veteran Sweepstakes
この3頭は11歳を越えているクラス
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