リアンお迎え 余談いろいろ

 考えてみたら今年(2004年)二度目の渡米になっていました。シカゴ近郊は行き慣れているし、アメリカあたりでは特に言葉にも困らないし、観光旅行でもないので「海外旅行した」という実感があまりない、というのが本当のところです。ほんとはねー、もっとシカゴが近いといいんですけどねぇ。。せめて飛行機で6時間とか。太平洋がある限り無理なんで、もっと飛行機のスピード、上がらないかなー?(笑)そしたらもっと気楽にふらっと行かれるんだけどなぁ。

★アジア人

 シカゴはもともと日本からの観光客は少ないようです。観光ツアーに入っていないみたいだし、アメリカの大都市を見たい人はニューヨークに行っちゃうし。でもね、シカゴの街って、ミシガン湖畔とか、きれいな所もあるし、見どころもそこそこあるんですけどねー。なぜか日本からの観光客はいないみたい。日本人がいたとしてもどこかからのトランジットが多いという感じで、成田からシカゴ行きに乗る人達も、シカゴ・オヘアを経由して別の所に行くか、あるいはビジネストリップなのか「いかにも旅行者」という雰囲気の人が少ないというのが私の印象です。バブルの時期あたりからシカゴにも日本の法人がだいぶ進出したようで、シカゴで日本人を見ることも多くなりましたが、私が最初にこの地に降りた約30年前、近辺で見るアジア人は中国系アメリカ人くらいなもので日本人に会ったという記憶がありません。
 今回、久しぶりにUA(United Airlines)を使ったのですが、隣に座ったのは韓国人のおばさんでした。どうやら親族を頼ってシカゴ経由でフロリダまで行くようです。
 アメリカ入国の際には入国カードにいろいろ記入します。成田発の飛行機にあるのは英語表記のものと日本語表記の物。隣の韓国のおばさん、困ったことにほとんど英語がわからないらしい。私がカードに記入を始めるとのぞき込むようにしていたのですが、そのうちに私のことをヒジでつついて、何を書くのか聞いてくるのです。ところが相手は日本語はもちろんわからない。英語で話をしてみるものの英語もだめ。私はハングルなんてひとつもわからない。仕方がないので客室乗務員を捕まえて「ハングル語を話す人はいないのか?」と聞いてみました。乗っているのはたった1人のようでした。機内誌にハングル語でもカードの書き方の説明があるということを聞き、それをおばさんに見せたらなんとか記入していましたが、あのおばさん、無事にフロリダに行かれたのかなー?大韓航空もシカゴまで乗り入れているのだから、せめてそこまでは自国飛行機に乗っていれば苦労しなかっただろうに、などと思ったのですけれど、きっとUAの飛行機代の方が安かったんだろうなぁ。

 帰りのシカゴ〜成田のフライトはもっと驚きでした。ジャンボ機内にほとんど日本人がいないのです。周囲を見渡すと乗っているアジア人は中国人か韓国人ばかり。客室乗務員もシカゴ発成田行というのに、日本語を話す乗務員はたったの1人。英語は当然として、あとの言語は、広東語、北京語、ハングル語です。この数年、アメリカの空港でたくさん中国人(主に台湾と思われるけれど)や韓国人を見るなぁとは思っていたけれど、これには驚きました。
 成田で飛行機を降りてみると、ほとんどの人が乗り継ぎ客のようで、そのまま出国のゲートに向かったのは全体の3分の1いたかどうかではないかと思います。これにも驚きでした。

 カナダでの最終日にナイアガラの滝を見に行ったのですが、その近くの観光地のお土産屋さんで働いていた若い男の子2人も韓国人でした。語学留学で来ているそうです。更に、数件先のお店のオーナーさんも韓国人。お世話になったマコさんのうちにもちょっとの間韓国の女の子が居候していたりして、今回は韓国に縁がある?旅でした。

★レンタカーなど

 世の中インターネットのおかげで便利になったもので、レンタカーもホテルも出かける前にネットで全て予約ができます。昔、夜中にあちこち電話をかけたものですけれど、そういう苦労がなくなりました。レンタカーはネットでその場で見積もりも出ますし、車の大きさも選べるので非常に便利です。最後に出てくる予約番号のメモを忘れずに。(最終的にレンタカー会社で車を受け取る時に必要になります)
 日本とアメリカ(カナダも)では、車は日本とは逆の右側通行でハンドルは左側です。これは慣れてしまえばそんなに難しいことではないのですが、やはり今までの慣れの差が時々出てしまいます。例えば車に乗るときに、ついつい助手席側のドアに行ってしまう、とか。(笑)ウィンカーのレバーが日本車とは逆なのも気をつけるところです。ウィンカー出したつもりで雨も降っていないのにワイパー動かしちゃった、なんてよくある話。それと意外に慣れないのが、バックミラー。当初は、ついついいつものクセで左斜め上に視線をやってしまうのですが、左ハンドルなのでバックミラーは右斜め上を見ないとありません。後ろを見るつもりで視線をやって、そこにミラーがないと最初焦るんですよね。(笑)
 それよりも何よりも、もっと気をつけねばならないのは、歩行者になった時です。子供の頃から日本人は道路を渡る時に「右見て、左見て」と習うわけでそれが身についているのですが、車が右側通行の北米の道路を渡る際は「左見て、右見て」が鉄則です。信号のない道を横断する時には本当に気をつけないと危ないことがあります。実際、数年前に東京で外国からの旅行者が道路を渡る際に「左見て、右見て」と、日本人の常識の逆の判断で飛び出して車にはねられるという事故が起きています。車を運転していて、路地や駐車場から表の道路に出るときも同じです。

★買いだし

 シカゴ郊外のリアンの親元のうちに到着後すぐは、アメリカで最大?の目的である買いだし。(笑)・・・って、たいした物買いに行くわけじゃないです。Sally Beauty Supply に行って、ショーで使うスプレー類などの仕入れです。日本で買うと高いけど、めちゃくちゃ安いんですもん。
 で、このSally に行くのにも実は道を間違ってしまった。(殴)R. 53 が途中でゆるやかに左に曲がって他の道と分かれるのに、そこをうっかり直進してしまい「????」なんでこうも道間違うかね?と自分に呆れながら戻りました。レンタカーのライセンス(ナンバープレート)は、隣のウィスコンシン州のものだから、まぁ地元民じゃないってことで、多少迷っておろおろしても許してもらえるかなぁ?なんて。迷う度にこうやって開き直っているんですけど、その前に迷うなよ!って感じ。(笑)しかも、車をユーターンさせようと住宅地の脇の道に入って、そこから出る時に右側通行だっていうのに、左に寄って待っていて、曲がって入ってこようとした車の邪魔しちゃいました。(殴)だから、右・左は気をつけようねって自分でここに書いてるのに。。。(呆)習慣ってやっぱり恐いものです。日本に戻ったら戻ったで自分の車のウィンカーとワイパー、間違えてるし。(苦笑)


★犬の空輸

 今回は秋だったので問題はありませんでしたが、航空会社によっては夏場の犬の輸送はしないということもありますから、犬連れで飛行機に乗る際は事前にチェックが必要です。
 今回、UAだけでなく、成田〜シカゴに飛んでいる別の航空会社にも輸送に関して問合せをしました。不思議だったのが某AA社。(って、どこかバレバレ/笑)
 シカゴから成田に戻る時に犬を乗せたいと話をしたら「当社では、飛行時間が12時間を超える場合、犬の安全などを考慮してお引き受けできません」とのこと。ここまではよかった。じゃぁ他に方法がないのですね?と聞いたら「一旦、サンフランシスコとかロスなどを経由して乗り継ぎにすれば大丈夫です」だって。ちょっと待って。でもさ、それってトータルで何時間かかるの? 途中で犬を降ろして休憩とか取らせてくれるの? そのへんを聞くと「犬は貨物になりますので、乗り継ぎの場合、そのままスルーで行きます」だってさ。 ちょっと待ってよ。犬の安全上、12時間を超えるフライトは例え直行でもダメって行ったくせに、乗り継ぎでスルーだって? シカゴ〜サンフランシスコ〜成田って、トータルで13時間どころか(シカゴ〜成田は向かい風になるので約13時間)トランジットに間があったら簡単に16時間くらいかかっちゃうじゃない。その方が安全上問題あるでしょう? なんだかよくわかんないルールだ。(苦笑)
 結局、全てのフライトはUAで今回まかなった訳ですが、成田に着いてリアンのクレートを見てびっくりしました。なんと、バリケンの後ろに6個も穴ぼこを空けられているのです!
 そばにいたUAの係員に、これってどういうこと?いったいいつ、こんな穴空けたの? と聞いたら、UAは犬の輸送ルールとして、ドアを除く3方に空気穴が必要だ、というのです。ちょっと待って。このクレートのまんま、後ろの穴なしでシカゴ〜トロントを往復したけど、その時には何も言われなかったと伝えたら「国内線は特に問題ないんです」ときた。え?シカゴ〜トロントは国際線ですけど?? どうも彼らの感覚では、アメリカと隣のカナダはいっしょくたのようです。(呆)
 ここで私が問題として言いたかったのは、穴を空けることについてはルールがそうであれば別にかまわないのです。バリケンの保証をしろとも言いません。ただ、シカゴでチェックインした時には誰もこの件を言ってくれなかった、ということ。そして、私がいない所で、どういう状況で穴を空けたのかわからないことが問題だ、と伝えました。まさか中にリアンが入ったまんま機械で大音響で穴空けたんじゃないでしょうね? 一旦リアンを出したにしても、リードもない犬を外に出して、その場で逃げられたりしたらどうしてくれたの? ひとつ間違えば、大変なことになっていたかもしれないので、穴を空けねばならないのであれば、最初から言ってもらって私がいる場で空けてもらいたかった、ということなのです。

 このクレート問題以外は、特にUAの輸送には不満を感じませんでした。UAでは、乗せる時にオレンジ色のタグに飼い主名、犬の名前などを記入します。(右の写真のもの)これにはフライトナンバー、座席番号もあり、タグの下半分二枚は切り取るようになっています。一つは飼い主の控え、もう一つは飛行機に乗せた後に乗務員がそのタグに書かれた座席番号にいる私のところまで「ちゃんと乗せましたよ」という確認のために渡しにきてくれます。タグ本体はクレートにつけたままです。この確認方法はとてもわかりやすくていい方法だと思います。この写真のものは、カナダからアメリカ再入国の時に使った物です。私が控えを取り忘れたので、一枚残っています。
 タグの内容は「Hi! 私はリアン、私も載っているの!ユナイテッドの社員やオーナーに代わって皆さんも楽しいフライトを過ごせることを願ってるわ」というもの。単に確認するためだけでなく、なかなか遊び心のあるカワイイものを作るなぁ、と妙に感心。(笑)

 シカゴ・オヘアでも、トロントでも実はリアン同伴だったためにチェックインがかえってスムーズに手早くできました。UAの場合、シカゴ・オヘアはオーバーサイズの荷物やペット同伴のチェックインカウンターは完全に一般客と別の所だからです。トロントでは一般と同じでしたが、その後は優先的に先に通してもらえました。


★リアン

 早々とショーは終わったものの、結果として丸6ヶ月手元を離れてシカゴ郊外にいたリアン。実はその間に野生児と化して、今までいろいろ教えた事などをきれいサッパリ忘れていたらどうしよう?という心配がありました。
 再会して早々に、ランに出した時にまず確認。
 Sit, Down, Stay, Come ここまでは大丈夫。正直、ほっとしました。他にも競技会で使うような「常歩行進中の停座」とか「常歩更新中の伏臥」なんてのを教えていたのですが、これも実験してみたら難なくこなしました。これだけにとどまらず、多少お遊びで教えたトリックも覚えていました。
 偉い! リアンが天才なのか、それとも教えた私の腕がいいのか?(笑)
 日本に戻って事務所に出勤してからも、こちらの指示なしにファックスが来れば当たり前のように涼しい顔をして取ってきています。どうも私はリアンを今まで過小評価していたようです。(苦笑)

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