2日目はまず朝からセミナーです。
 8時半からはPCA Foundation Seminar で、セミナー冒頭は AKC Canine Health Foundation による、特にプードルに関わるプロジェクトについての報告です。これに続いて獣医師による Alternative(代替療法)のセミナー。AKC Canine Health Foundation の方の話はとても興味があったのですが、同じ時間に別室で重なってしまった Obedience Seminar の方に私は出席しました。

 Obedience セミナーは、AKC の Obedience Judge を囲んだ座談会風という雰囲気で参加者は32名ほど。参加している人達から AKC オビディエンスに関して意見や質問があれば、という感じで始まりました。
 この中でいくつか印象的だったのが、最近はオビディエンスに参加しようという飼い主が少なくなっている。もっとオビディエンスが「楽しめる」ようなイベントになれないか、なぜならアジリティの方が参加する人も犬も、全体の雰囲気もずっと楽しいので、初心者もそちらの方には参加したがる。その一方でオビディエンスは堅苦しいばかり。しかも減点法なのでプラスで評価される要素がないというもの。これに関連した意見(苦情?)として、アジリティ参加資格というようなもの=具体的には、CD を取った犬(最低限の基礎のオビディエンスが入っている犬)でないとアジリティに参加できない、という風にした方が安全ではないか、アジリティが楽しいのは結構だが、out of control になる犬が多いのは、どういうものか、というもの。このへんについては、ある程度前向きに AKC も検討する余地がある、という回答でした。前日のアジリティを見ての私の感想としては、ここはさすがプードル?完璧に out of control になる犬はほとんど見ませんでした。(正直、怪しい&アブナイのは2、3いましたが)
 オビディエンス・リング設置の場所や方法についても意見がありました。屋外でやる時、草地で草が長いとトイ・プードルの retrieve on flat が大変。草の中に小さなダンベルが隠れてしまって犬が確実に取れない場合があるので考えてほしい。(事前に草刈してくれない?という声も)東京の明治公園みたいな、コンクリート敷きの所でやる訓練競技会に慣れている私には、へぇ〜という感じ。ま、環境がいいと言えばそれまで?ユーティリティなど、上のクラスに参加する人からは、リング設置場所をユーティリティは極力、ノービスといった初心者リングから遠ざけてほしい、という意見がありました。このクラスになると、ハンドラーから離れて犬を送り出す send out とか、directed retrieve といった課目が入ってくるのです。この意見を出した人曰く「send out する方向にコントロールもろくにできそうもない初心者のドーベルマンが出ていたら恐くて自分のトイは出せない」というもの。うーーむ、ドーベルには悪いがその気持ちはわからんでもないですね。

 こんな感じでかなりいろいろ積極的に意見が出て11時近くに終わりましたので、私はその後隣の部屋の Alternative に移動しました。途中でしたが、ちょうど鍼の話をしていてしばらく聞いていました。このセミナーをやっている獣医師はどうやら鍼に関しては専門のようでした。この4〜5年帝王切開時に鍼を用いており、その結果新生児を死なせたことはないという話や、テンカンの犬に対して鍼を使うとフェノバビタールは使わないで済むとも。鍼治療というのは、薬などを用いる医療と外科的医療の中間に存在するようなもので、副作用なしでいいことづくめ、というような話をしていました。痛みやストレスの緩和にもなる、自己免疫系疾患にも効果がある、ガンの治療にも用いることができる、えとせとら。ホントかなぁ?(疑ってどーする?)このセミナーは最後まで聞かず、途中でオビディエンス会場に移動してしまいました。

 前日アジリティをやったターフを4面に仕切って、午後3時、ノービスからユーティリティまで4面同時進行です。4面同時進行なのでどこを見たらいいの?という感じでしたが、とりあえず日本ではあんまり見られそうもないユーティリティの近くで見ることにしました。確かに前日のアジリティとは雰囲気は全然違う。規程上の問題もあるけれど、ハンドラーも直立不動だったりするし、犬によってはあんまり楽しそうではないし。

 それでも、小さなトイまでもが 物品選別 (scent descrimination) する姿はやっぱり「かわいい」です。目的の物を探しに行って、一通り臭いを嗅いでこれかな?と取ろうとする前にハンドラーの方に振り向き「ねぇ、これ持って行けばいいの?」みたいに確認する犬が何頭かいて、その表情などもう本当にかわいい!間違った物持ってきても許しちゃう、という気分になれます。
 仕切ってあるとはいえ、リング4面がくっついているので、send out された時にリングの向こうが気になって端まで見に行っちゃう犬も時々いれば、逆に向こうのリングから「何やってんの?」と様子を伺う犬もいたり。それと驚いたのは、館客席が非常に近いことです。リングの仕切のすぐ向こうに人も犬もいるという状況で、外の見物者や犬に気をとられる子も多く、このへん、どこでも環境はこんなもの?と知人に聞いたら、たいてい、リング周辺はすぐに人も犬もたくさんいて刺激が多いということでした。

retrieve over high jump (mini)
 今回見ていておもしろかったものが Brace Obedience です。どいうものかというと、2頭同時で訓練競技を行うというもの。もともと展覧会の方に Brace というものがあり、2頭同時に引いて、いかに2頭が一つのように見えるか、鏡に映ったようにきれいに揃っているか、という技術を競うものです。これで、なんと競技課目をやっちゃう。
 brace obedience を最初に知ったのは、私が所属しているクラブが作ったビデオの中で紹介しているのを見た時です。ビデオでは、ミニとスタンダードの2頭というスゴイ brace でした。(これがまたよく合っている)
 今回の競技会では、参加3組全てスタンダードでした。で、これはやっぱり難しい!それぞれのペースをいかにうまく合わせるかということもあるし、両方がきちんと同レベルで課目ができなくてはならないのはもちろんだし。。。
 見ていて周囲からも思わず笑いが上がったのは、recall の時2頭がふざけてお互いにつつきあったり、飛びあがったりして遊びながら戻ってきた時です。ジャッジもハンドラーも笑って見ていました。採点競技だから笑っている場合じゃぁないのでしょうが、なんともユーモラスでほほえましい光景でした。
左:物品選別をするミニ
  みんなさすがに優秀で
  見ていた中で間違った犬は
  いませんでした。

右:Out of sight stay
  トイからスタンダードまで
  一斉にひたすら待つ。

 この日、オビディエンスは夜7時近くに終わり、PCA が用意したピザ・ディナーに出てピザをつつきながらみんなとオシャベリをしてから帰りました。
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